人前式
神様仏様の前でカップルが行わない結婚式が人前式です。
チャペル式や神前式では神様の前で宣誓したりする結婚式も、人前式では神様の 出番は一切なく人間だけで一切合財は進行されます。 どんな宗教や宗派とも無縁の結婚式なので、既存の挙式とは一味違う趣向を凝らした オリジナルの結婚式を挙げることもできます。 誰がどこに座るか、どんなメニューを組み込むかも自由に決められるので、 所要時間や予算、参列者の数も新郎新婦のアイデア次第でいくらでも変更すること が可能、今まで誰も見たこともないような素敵な結婚式を挙げることもできます。 ルールも全てこちら側が決められるので、結婚写真の撮影も好きなタイミングで 挟めますし化粧直しは衣装を着替える時間も思いのままです。 決まりごとではありませんが婚姻届への署名捺印を誓いの言葉とし、婚姻届が 影の主役になる形式が多いようです。 ノリとしては披露宴や2次会に近く、堅苦しい形式もないので始終和やかな雰囲気 の中楽しげに式は進められるでしょう。 会場もチャペルやホテルの式場ではなく、少人数なら自宅でも構いませんし居酒屋 やレストラン、カラオケボックスでも構いません。 変わったことをやりたいカップルなら河原でもいいですし、お天気が気になるなら 市民会館や体育館、バッティングセンターなんてのもありでしょう。 神様のいる場所や結婚式用の設備がある場所にこだわる必要もないので、やりたい 場所があればそこを候補地にしてもオッケーなのが魅力です。 設備がなければ不便かもしれませんが、足りない設備があったら持ち込むか、 それを使う手順は省略すればいいので本当に自由です。 何十人も集まるのならさすがにマイクは欲しくなりますが、ケーキやローソク、 写真スタジオやカメラマンなんかは工夫してなんとかできそうです。 人前式という様式も徐々に認知されつつあるので、飲食店だけでなく公共施設でも 対応可能な場所は増えているようですし、企画を請負ってくれるイベント会社 もちらほら目立ち始めてきたようです。 ルールや進行に決まりごとはありませんが従来の結婚式に近い流れにするのが 無難なのか、大きくアレンジした人前式はそんなに多くはありません。 ゲストが先に会場に入って主役を待ち、定刻になったら新郎新婦が入場するのが 定番になっているのですが、そのうちどこかのカップルがこの逆をやるのを密かに 期待している自分がここにいいます。 つまり会場には新郎新婦のふたりが上座に座って待機しており、ゲストが後から 会場入りするような形の挙式をです。 ただ問題はゲストが会場に入場する時間を決めてある場合、それまでどこで待機 してもらうかに困りそうです。 14時から参列者入場、とタイムテーブルで決められていたら、念のため13時 30分には現地に到着するように皆さん行動するでしょう。 ですが14時までは会場に入れませんし、ゲストが50人や70人の規模の式 なら控え室を用意することも困難になります。 レストランで人前式をやるのならお店の外に数十人のゲストが佇んで開場時間 を待つことになり、通行人の邪魔になること間違いなしです。 企画段階ではこの問題点に気が付かず当日に困ったことになる、そんなアクシデント も起こりうるのであまりに突飛な案はほどほどにしたほうがいいのかもしれません。 まあ普通に入場して新郎新婦を紹介、誓約をして婚姻届の署名、そして誓いの言葉 といった重要な部分は通常の結婚式に倣い、面白そうだからと無茶な進行にしない 方が無難でしょう。 そんな結婚式でも会場が山奥の田んぼのど真ん中の青空の下なら、それだけで充分 インパクトのある素敵な挙式になるはずです。